2013年度

第13回特別公開講座「薪能」
第一夜 第一部 座談会「能楽になった葵上」
梅若猶彦(芸術文化学科教授) × 薪能プロジェクトチーム
第二部 講演「能楽に学ぶ、世界との和解の手法~現代演劇の視点から」
講師:宮城聰(静岡県舞台芸術センター芸術総監督)
【日時】2013 年 10 月 8 日(火曜日)開場 午後 6 時 開演 午後 6 時半
【会場】講堂
第二夜 現代劇「喫茶店」 脚本・演出:梅若猶彦
【日時】2013 年 10 月 9 日(水曜日)開場 午後 6 時 開演 午後 6 時半
【会場】講堂
【出演】薪能プロジェクトチーム
第三夜 狂言:大蔵流「伯母ヶ酒」 一調:宝生流「山姥」 能:「葵上」
【日時】2013 年 10 月 10 日(木曜日)開場 午後 5 時 開演 午後 6 時
【会場】出会いの広場
【出演】狂言 大蔵流「伯母ヶ酒」:山本秦太郎 他、能「葵上」:梅若猶彦 他
狂言
大蔵流「伯母ヶ酒」
出演者:山本泰太郎 山本則孝
後見:松若隆
仕舞:梅若猶義 梅若長左衛門 上田貴弘
地謡:鶴克彦 久保信一郎 藤谷音彌 祖父江修
(あらすじ)
太郎は伯母が毎年作る酒を飲みたくて堪らない。しかし伯母は酒を振る舞ってくれたため しがない。そこで今年こそは酒を飲ませてもらおうと、太郎は山を一つ越えた先にある伯母 の家を訪れる。出迎えた伯母に早速酒をねだるが、伯母巧みに誤魔化して酒を振る舞わない。 そこで太郎は一計を案ずる。甥は、最近この辺りに鬼が出ると言って伯母を怖がらせ、自ら が鬼に化ける。鬼の姿で、今後甥に酒をふるまうよう伯母に命じ、見るなと言って酒を飲んでいるうちに酔って寝てしまう。伯母に鬼の正体が甥であることが明らかになり、追い込ま れる。
一調
宝生流「山姥」
出演者:大坪喜美雄
囃子方:三島元太郎
仕舞:関根祥六 藤井徳三 観世銕之丞
地謡:関根祥丸 藤谷音彌 久保勘鷗 久保 信一郎
(あらすじ)
朱雀院の御代、左大臣の令嬢で今を時めく光源氏の正妻である葵上は物怪に取り憑かれ、重 い病に伏せっている。葵上を悩ます物怪の正体を知る為に巫女が招かれた。
巫女により呼び寄せられた物怪はなんと、光源氏の恋人の一人である六条御息所の怨霊で あった。六条御息所は、破れ車に乗って現れ、自らの境遇を嘆くが、その恨みは次第に葵上 に向き、感情を抑えきれなくなった彼女は葵上を打ち据える(後妻打ち)。
一方、看病をしている廷臣は、葵上の物怪が激しいのを見て急ぎ横川の小聖が祈祷を始める と物怪は鬼女と化し、小聖に襲い掛かるが、数珠で打ち据えられ調伏される。悪心が和らい だ六条御息所は葵上の枕元を離れ、成仏が叶う。
能
観世流「葵上」
出演者:山中雅志 梅若猶彦 宝生閑 大日方寛
囃子方:柿原崇志 三島元太郎 幸清次郎 藤田 次郎
間狂言:山本泰太郎
後見:梅若猶義 関根祥六 上田貴弘
地謡:関根祥丸 祖父江修一 久保信一郎 藤谷音彌 梅若長左衛門 藤井徳三 観世銕